医療機関で禁煙治療

「簡単そう」とチャレンジしてわかるのが、禁煙の難しさです。成功しないのは自分の意思の弱さ?それともニコチンのせい? 答えは「ニコチン」。 どうしても喫煙がやめられないのは「ニコチン依存症」という病気のせいなのです。ニコチン依存症という病気を意志の力だけで治すことができないのは当然です。              

医師と一緒に取り組んで、比較的楽に、より確実に禁煙しましょう。

 

「ニコチン依存症」とは?

タバコ

喫煙者の70%は治療が必要な「ニコチン依存症」です。

タバコをやめられないのは、あなたの意思の弱さではなく、ニコチンのもつ強い依存性が原因です。このような喫煙習慣は「ニコチン依存症」 といわれ、治療が必要な病気とされています。

脳には、ニコチンが結合すると快感が生じるニコチン受容体があります。タバコを吸うと、ニコチンがニコチン受容体に作用し、ドパミン系報酬回路を介して快感が生じます。喫煙を繰り返すうちに現れる、イライラなどの離脱症状(禁断症状)を避けるため、喫煙をやめられなくなる症状です。

 

禁煙治療を受けよう

医療機関での禁煙治療は保険適用です。

タバコ

医療機関での禁煙治療は保険適用となり、禁煙にかかる医療費の3割の自己負担で治療が受けられます。
自分の力だけでは難しくても、医師と一緒に取り組むことで、あなたに合った方法で禁煙を進めていけるため禁煙の成功率も高まります。

健康保険での標準の禁煙治療は12週間でその間に5回医師の診療を受けます。
禁煙治療が受けやすいようオンライン診療(初回と最終回を除く)も認められています。さらに、かかりつけ患者の場合は全ての診療をオンラインで行うこともできます。

ただし、禁煙治療が保険適用されるためには、以下の要件を全て満たす必要があります。

 

禁煙治療を健康保険で受ける要件

▪ 健康保険等で禁煙治療が受けられる医療機関を受診し、次の要件を全て満たす必要があります。
▪ 過去に健康保険等で禁煙治療を受けたことがある方の場合、前回の治療の初回診療日から1年を経過しないと自由診療となります。

  1. ニコチン依存症を判定するスクリーニングテスト(TDS)で5点以上、ニコチン依存症と診断された方
  2. 1日の喫煙本数×喫煙年数が200以上の方(35歳以上の場合)
    • 2016年4月より、35歳未満には2.の要件がなくなりました。
  3. ただちに禁煙を始めたいと思っている
  4. 禁煙治療を受けることに文書で同意する
ニコチン依存症を判定するスクリーニングテスト(TDS)

TDS (Tabacco Dependence Screener)

各設問に対し、該当するものが5点以上(1問1点)でニコチン依存症と判定されます。

1 自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか。
2 禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか。
3 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてほしくてたまらなくなることがありましたか。
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禁煙したり本数を減らそうとしたときに、下記にあてはまるものはありましたか。

  • ●イライラ
  • ●眠気
  • ●神経質
  • ●落ち着かない
  • ●脈が遅い
  • ●集中しにくい
  • ●手のふるえ
  • ●ゆううつ
  • ●飲食または体重増加
  • ●胃のむかつき
  • ●頭痛

5 上の症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか。
6 重い病気にかかったときに、タバコはよくないとわかっていても吸うことがありましたか。
7 タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。
8 タバコのために自分に精神的問題※が起きていると分かっていても、吸うことがありましたか。
9 自分はタバコに依存していると感じることがありましたか。
10 タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かありましたか。
  • 禁煙や本数を減らした時に出現する離脱症状(いわゆる禁断症状)ではなく、喫煙することによって神経質になったり、不安や抑うつなどの症状が出現している状態。
  • 最終的なニコチン依存症の診断は医師が行います。健康保険等の適用が可能かどうかは別途確認して下さい。
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お問い合わせは健診事業課へ

TEL. 03-5925-5349
受付時間/ 月曜~金曜(祝日・年末年始を除く) 9:00~17:00

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