その他図4:未就学児のための睡眠Q&A出典:こども家庭庁_健やか親子21_参考資料_乳幼児期睡眠Q&A 〜保護者の方へ〜図3:アレルギーポータル出典:厚生労働省_アレルギーポータル68子育ての睡眠に関する悩みに応える「未就学児のための睡眠Q&A」本ガイドは保健医療従事者や児童福祉関係者等の専門家を想定読者として作られたものではありますが、一般の方にとって有用な内容も含まれています。特に「コラム」には、子育てにおける食生活のよくある悩みについての情報がまとめられています。例えば「コラム:幼児期の食生活支援における食物アレルギー対応」では玉石混交の情報が溢れている食物アレルギーについて正しい情報の入手方法が紹介されています。ここで紹介されている「アレルギーポータル」は、アレルギーに悩んだらまずここを参照すべきともいえるサイトですので、覚えておくとよいでしょう(図3)。また、本ガイドの巻末には「幼児期の子ども・保護者の栄養・食生活支援に関するQ&A」も掲載されています。ここには保育・幼児教育の場や母子保健の場でよく見られる困りごとに対する支援や対応の例がQ&A形式で紹介されているのでコラムと併せて活用すると良いでしょう。ここ数年は睡眠に関する関心が高まっており、その中で子どもの成長において睡眠が重要な役割を占めていることもよく知られるようになってきました。一方で、スマートフォンやタブレットなどの情報通信機器を通じて動画やアプリが育児に活用されるようになり、睡眠に関する影響が懸念されています。こういった子育ての睡眠に関する悩みに対する資料が「未就学児のための睡眠 Q&A」です(図4)。このパンフレットの中では7つの代表的な悩みと対処法がQ&A形式で紹介されています。たとえば、「夜寝る前にタブレットで動画などを見せていると、気がつくととても近い距離で見ています。睡眠に影響するでしょうか?」という項目があります。ここでは、乳児は成人よりも近い距離でタブレットを見るために2倍の明るさの光を浴びているという調査結果や、夕方以降の光の刺激は寝つきにくい方向に体のリズムをずらしてしまうこと、さらに子どもは夜の光に対する感受性が高いという特徴が紹介されています。このような専門的知見に基づき、就床前には光を出す電化製品を避けた方が良いという対策が示されています。睡眠に関しては、保育士、保健師、医師・看護師等の専門家向けのQ&Aとして「未就学児の睡眠指針」という資料も紹介されています。専門家向けと銘打っていますが、子どもの睡眠の特徴や代表的な疾患、そして子どもがより良い睡眠をとるためのポイント等が20ページ強の資料として短くまとまっているので一読をお勧めします。
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