TOCOTOCO 2024 MARCH vol.127
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事業計画・予算04健康保険組合が運営する事業は、組合員と家族の生活を支える大切な役割を担うことから、適用事業所との連携を踏まえ協働意識のもと運営し、適用、徴収、審査及び保険給付並びに保健事業を円滑に実施する必要がある。このため、組織の現状を把握し、民主的な運営、経営に対する責任を確立するとともに、事務所体制の維持・充実、健全な財政基盤の確立を図り、常に業務・財政基盤の点検を行いこれらの整備に努めることが重要である。一般・介護保険料率等の見直しと設定に必要な収支見込み、その他基礎資料を作成し、財政運営に係る議論と検討の基礎となる、中期的な財政計画を策定する。❷給付業務については、傷病手当金をはじめとした給付金、柔道整復師による療養費等の適正な決定、医療費の厳正な審査・決定を行うため、レセプト管理システムや点検支援システムを活用した点検の強化・統計分析に努める。また、求償業務においては、第三者行為等による給付費の求償・返還請求の促進に努める等、医療費全体の縮減施策に取り組む。❸徴収業務については、保険料の納期内納入の促進、滞納事業所に対する適正・的確な滞納処分業務を行い、保険料収入の確保を図る。❹保健事業業務については、健康診査や各種検査、体育奨励施設や会館での利用料その他の費用について、物価と人件費の上昇や公平な費用負担の在り方に関する検証に取り組む。❷保養施設やイベントに係る事業については、厳しい財政状況を踏まえ、限られた財源を有効的に活用するため、効果的な実施、効率的な運営を行うことを基本とし、中長期的な視点に立ち、その在り方の検証と整備を進めていく。また、組合員と家族が利用しやすい環境を整備する。CMSを活用したホームページの効果的な利用と発信を進め、機関誌トコトコの発刊と併せて保健事業の広報及び健康保険の事務手続き、個人情報保護、制度改正の内容や保険給付等についてお知らせし、情報の告知・掲示等に十二分な活用を図る。関連機関・団体の実施する専門業務研修に積極的に参加するほか、組合の経営課題に直面する事項等を題材とした内部研修を随時開催し、職員の資質及びスキルの向上を図る。コンプライアンスを業務運営の重要課題のひとつと位置付け、その意識の向上と点検、事故防止等の観点から監事による内部監査、常勤理事による経理監査、職員による自治監査を実施するとともに、公認会計士の活用を図る。厳しい財政状況が到来することに備え、不要不急の事案・有効性を見極めた投資を基本とし、システム化の是非及び実現性を検証のうえ、業務改善と連動した情報システムの整備を継続して実施する。個人情報保護の重要性に鑑み、組合の事務所及び直営健診センター並びに組合の施設において取得する個人情報を適正に取り扱うため、個人情報の取得、利用及び管理に係る法令等を遵守するとともに、委託事業者の点検、関係規程等の見直し・整備、PDCAサイクルの実施を踏まえた継続的な取組を行う。組合における事業継続の重要性を踏まえ、基本方針の立案、運用体制を確立する。このため、理事会をはじめとする各種会議や委員会、事業課の主催するセミナー等の開催については状況に応じた機動的な運用を行う。事業運営の基本方針事業運営の基本施策1.財政計画の策定4.広報事業の充実5.研修、教育事業の実施6.コンプライアンス等の徹底7.情報システムの整備8.個人情報保護の徹底9.事業継続体制の整備2.健全財政の確保❶適用業務については、優良な事業所の編入を図るとともに、算定基礎届その他届出による標準報酬月額等の適正な決定に努め、被保険者証の検認業務に取り組むほか、被扶養者の認定基準の公平な適用を徹底する。3.保健事業の円滑な運営❶「第3期データヘルス計画」に基づき、健康課題解決のためのアウトカム指標達成に向け、実効性の高い保健事業を推進する。また、40歳以上の加入者に対する特定健康診査及び特定保健指導の実施率を高め、組合員及び家族の健康の保持増進のための健康教育、健康相談、健康診断等の積極的かつ効果的な実施に努める。その他、健康ポータルサイトを活用した医療費やジェネリック医薬品に関する医療費等のお知らせを通じ、セルフメディケーションの推進を図る。

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